農福連携

誰もが生きがいを感じられる社会へ、障害者・シニアによる維持管理

農業分野と福祉分野が連携し、障害者やシニアが農業分野で生きがいをもって社会参加をしていく取組を農福連携といいます。サーキュラー・アグリカルチャー実証施設では就労継続支援A型事業所と雇用契約を結んでいる障害者により、日々の収穫作業や調整作業、根切り・枯葉取り、掃除などが行われています。垂直水耕栽培は天候に左右されにくく作業環境も整えやすいことから福祉人材の活用が容易ですが、さらにサーキュラー・アグリカルチャーによる農福連携の普及のハードルを下げるための施策について、福祉作業所と連携を取りながら実証を行っています。

また、立ち姿勢で各種作業ができる垂直水耕栽培は露地栽培と比べて体への負担も少ないことから、シニアでも日々植物の手入れを行うことが容易で健康維持や認知症予防・介護予防にも役立つものと考えており、シニア人材による管理サービスの普及にも取り組んでいます。

福祉人材が担当する作業(検証中)

日々の調整
生育状況を見ながら剪定や根切り、枯葉取りや機器の掃除などを行う。
作物の収穫
野菜・ハーブが収穫できるサイズに成長したか確認し、適したものを収穫する。
パッケージング・出荷
出荷に向けて収穫した野菜・ハーブなどを一定量ごとに袋に詰める。

作業風景

栽培施設の外観写真
栽培施設の内観写真
施設に設置された太陽光パネルの写真

シニア世代の活躍促進

栽培機器を一般の家庭等でも導入しやすいサイズ・仕様にすることで、植物栽培に興味はあるが家庭菜園を利用できないシニア等にもサーキュラー・アグリカルチャーの垂直水耕栽培システムを導入していただくことで、街の緑化が促進されることを目指しています。
加えて、本プロジェクトの参画企業では、オフィス・商業施設の屋上・壁面緑化において、シニアが植物の世話をすることで社会参画をはかるととともに、緑化のスペシャリストとして育成する取組も進められています。

シニア人材が植物の手入れをする様子